現在イタリアからの豚肉製品は、アフリカ豚コレラ発生のため、イタリア国内で2021年12月14日以降に屠畜、加工、梱包された商品は輸入停止の処置となっています。但し、2021年12月13日以前に屠畜、加工、梱包まで終了している商品については対象外です。

ここで当協会の立場として、アフリカ豚コレラの生ハムに対する影響を明確にさせて頂きます。

1993年にアメリカ合衆国とスペインの共同にてハモン・セラーノ、イベリコ・ハム、イベリコ・パレタ、ロモ・イベリコの長期熟成工程でのアフリカ豚コレラのヴィールスの不活性化に付いての研究がなされました。この研究は、Sánchez Vizcaino博士がリーダーとなり世界生ハム学会のJulio Tapiador会長も参加して行われました。

分析はアメリカ合衆国のPlum Island Animal Desease Centerが行い、その結果は、長期熟成工程にてアフリカ豚コレラのヴィールスは不活性化することが確認されました。

従いまして、当協会の立場としては、「生ハム(長期熟成ハム)は、アフリカ豚コレラのヴィールスの影響を受けない」ということです。

但し、現在の日本の動物検疫所の規定では、スペイン、イタリア、フランス、ポルトガルからの豚肉輸入条件は、「豚コレラの発生がないこと」となっており、個別の製品について加工方法により輸入停止解除になることはないとのことです。

イタリアとスペインからの偶蹄類輸入条件を下記に添付させて頂きます。
https://www.maff.go.jp/aqs/hou/require/attach/pdf/sub2-21.pdf
https://www.maff.go.jp/aqs/hou/require/pdf/14-996sp.pdf

なお、会員限定ページに上記スペインとアメリカ合衆国の共同による1993年のハモン・セラーノ、イベリコ・ハム、イベリコ・パレタ、ロモ・イベリコの長期熟成工程でのアフリカ豚コレラのヴィールスの不活性化に付いての研究結果(英語とスペイン語)を掲載させて頂きます。閲覧には2022年度の当協会会員限定ページパスワードが必要です。