イタリア東北部に位置する、フリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州のサン・ダニエーレ村を訪問してきました。
サン・ダニエーレは、言わずと知れたDOP生ハム、イタリア第二の生産量を誇るプロシュット・ディ・サン・ダニエーレ Prosciutto di San Daniele DOPの故郷です。
<サン・ダニエーレDOPの生ハム>
サン・ダニエーレに一番近い大きな街は、州都ウーディネです。
<ウーディネ城のある丘から見える、フリウリの山々>
海と山に挟まれた、丘が点在する自然豊かなエリアで、特にウーディネは、ローマ時代から交通の要所として栄えてきた歴史をもっています。
<ウーディネの広場>
アートで名が知れている場所ではないため、イタリアの観光地としては後回しになりがちですが、新石器時代から人間が定住していただけあって、そこここに歴史の片鱗を感じる遺跡や建物が残っています。
サン・ダニエーレのあるエリアといえば、「ひまわり畑とトウモロコシ畑、そしてジェルシ(桑)の木」が風景の特徴だそうです。
<サン・ダニエーレ村>
「山からの風と、海からの風が出会う、生ハムづくりに理想的な地域。それがサン・ダニエーレ」
そう言っていたのは、サン・ダニエーレのハム職人さんです。
今回は、少量生産のプロシュッティフィチオ(ハムの工場)を見せてもらいました。
<サン・ダニエーレDOPを証明する、刻印>
サン・ダニエーレは、豚の腿をプレスする独特の工程があるので、平べったい形をしています。
<熟成前のサン・ダニエーレの生ハム>
これは、スーニャを塗布しているところ。
スーニャを使うことによって、切り口の乾燥を防ぎ、理想的な長期熟成の環境がつくられます。
(こちらの工場では、豚のラード、海塩、コショウを混ぜ合わせてペースト状にしたものを使っているそうです。)
サン・ダニエーレDOPの生ハムの熟成庫。
圧巻ですね・・・!
現在のところ、サン・ダニエーレに来る観光客はご近所のオーストリアからの方が多いそうですが、町としては日本のお客様も大歓迎!とのことでした。
生ハムのほか、昔ながらのチーズや白ワインの銘醸地として有名なエリアが近隣に目白押しなので、グルメツアーが企画できそうです。
今回の訪問にあたっては、プロシュット・ディ・サン・ダニエーレ協会の全面的なご支援をいただきました。
本当にどうもありがとうございました!!
Grazie mille!!
(September 2018 – Japan Cured Ham Association)